挑戦する者にだけ見える「明日」がある。 There is a " tomorrow " that looks only to the person who chall
「クルマにどんな機能を加えれば、物流を進化させることができるだろう?」
「そして、より豊かな暮らしに貢献することができるだろう?」
私たち、いすゞ中央研究所は、常に未来を見つめながら、
様々な開発テーマに挑戦しつづけています。
ABOUT US
-
-
いすゞ中央研究所の役割は、いすゞ自動車がリリースするクルマの将来技術を研究すること。つまり商品開発に先立って、新技術の発案と、その実現に向けた道筋をつけるのが仕事です。
物流の要となっている商用自動車の技術開発には、運輸・運送業界からだけでなく、人々の暮らしや環境保全という側面からも期待が集まっています。
いすゞ中央研究所では、世界の研究機関や大学の技術者・研究者とも有機的に連携しながら、理想のクルマ、理想の未来の実現に向けて取り組んでいます。
-
- いすゞ中央研究所は、エンジンと車両、そしてエネルギーという観点から、研究開発を行っていますが、それぞれに共通して重要な、3つの開発テーマがあります。
-
-
ドライバーや積み荷、車両周辺の人々、他のクルマなど、全方向の
安全性を向上させることで、いすゞ車の「安心」を高めます。
-
低燃費の追求はもちろん、総合的なコストの低減技術で、
物流を支え、豊かな社会作りに貢献しています。
-
商用車の心臓部となるディーゼルエンジンを、
いかにクリーンに動かし、自然環境、都市環境と
調和させてゆくかは、地球規模の課題です。
-
-
研究には、それぞれのテーマリーダーのもと、複数の研究員・技能員が協力して取り組みます。
ベテランの知見やノウハウと、若手の新鮮なアイデアが、互いに刺激し合いながら、いすゞ中央研究所ならではの、独創的な技術を生み出すのです。
INTERVIEW
-
いすゞ中央研究所のスタッフが、それぞれの研究部門で
どんなことに、どんな風に取り組んでいるのかを語ります。
INTERVIEW 1
-
-
- 小川 誠
-
エネルギー技術研究第一部 主席研究員
工業化学専攻 修士課程卒業
1992年入社
車両電源やハイブリッドなど、自動車に関連する電力エネルギー全般を
研究しています。最近ではオルタネーター(車載発電機)の電圧制御で、
バッテリーの寿命を延ばし、省エネにもつながる技術を研究開発しました。
この技術は、いすゞが海外で販売している自動車で利用されています。
-
-
いすゞ中央研究所は、年に一度、技術報告会を実施しています。
普段私たちが取り組んでいる研究を、いすゞグループの人々に展示会形式で見てもらう、というもので、海外向け車両に搭載されたオルタネーターの電圧制御技術も、そこで本格開発が決まったものでした。
そんな風に、私たちの考えていることをいすゞグループ内に提案し、商品化に結びつけていけるのが、やり甲斐であり面白さのひとつですね。
報告会を行うことで、「あの技術をウチで使えないか」と、予想外の部門から相談が入ることもあります。
-
-
自動車は様々な技術が相互に絡み合っているので、研究をしているうちに専門外の知識が必要になることも多々ありますが、中研には誰にでも気軽に相談できるフランクな環境が整っています。
私自身いろいろな人に助けてもらったからこそ、やり遂げられた仕事がいくつもあります。
社内は、先輩後輩、上司部下という垣根は他の会社より低いと思います。サークル活動も、良好な雰囲気作りに貢献しているんじゃないかな。スキーやマラソンなどのサークルがあります。実は私も野球チーム「マックス」に所属していて、監督も勤めているんですよ。
INTERVIEW 2
-
-
- 荒戸 景太
-
エンジン研究第一部 主任研究員
エネルギー環境システム専攻 修士課程卒業
2007年入社
現在取り組んでいるのは、エンジンの燃焼室形状を変えることで
熱損失を減らし、燃費の向上につなげる研究です。
2014年の秋には学会(自動車技術会)で発表も行いました。
商品化につながるように、今後もこの研究を進めていきたいと
思っています。
-
-
「将来は、ものづくりに携わる仕事がしたい」という漠然とした思いから、大学は機械工学科に進みました。4年生の時、分解したエンジンを見ながら図面を引くという授業があって、そこで「エンジンって面白い」と思ったのが自動車業界に進もうと考えたきっかけです。
大学院では内燃機関を扱う研究室を選んだのですが、ちょうど私が入った年から、いすゞ中央研究所とディーゼルエンジンの燃費や排ガスをシミュレートするプログラムの共同開発がスタートしたんです。
そんな縁もあって卒業後、中研に入社しました。
-
-
研究で良い成果を出すためには、様々なことを知り、考える必要があります。今取り組んでいる研究でも、燃焼室の形状だけでなく、材料の知識も重要となりそうです。今後はこれまで自分が専門としてきたこと以外にも、研究の幅を拡げていきたいと考えています。
研究テーマは会社の方針によって決まるものですが、そのテーマに結びつくものであれば、比較的自由な研究を行えるというのが、中研のいいところです。だから自分でいろいろと考えられて、主体的に物事を進められる人には向いているんじゃないかと思いますね。
INTERVIEW 3
-
-
- 菊島 健児
-
総務部 技能員チーム 技能員
自動車整備科 卒業
2008年入社
研究員とペアになって、エンジンの実験に携わるのが仕事です。
研究員が企画した装置や実験環境の構築、それを使ってのデータ採取、
装置のメンテナンスなど、広範にわたる業務を手がけます。
今は主にいすゞの代表車「エルフ」のプロトタイプエンジンを扱った
実験に参加しています。
-
-
中学の頃からメカニックを意識し始め、高校・専門学校で自動車整備を学びました。就職活動では当初、カー・ディーラーばかりを回っていたんですが、就職担当の先生の薦めで中研の説明会に来てみて、開発の現場にそれまでにない新鮮さを感じたんです。それで中研を第一志望にしました。
実験内容や装置の設計は研究員の仕事ですが、日々、実物のエンジンとつきあっている技能員としての視点から、装置の組み方やデータの採取方法など、気づいたことはどんどん提案しています。
男性的なイメージが強い職場ですが、
もちろん女性も活躍できる仕事ですよ。
-
-
周りの人から「エルフ買ったよ」と声をかけてもらえることもあります。「エルフ、丈夫だね」なんて言ってもらえると、「よし、丈夫なエンジン作らなきゃ」という気持ちになりますね。開発部門はお客様と遠いようですが、実はそうでもないんだな、と思う瞬間です。
今後は、いすゞ車の開発の最前線にいる技能員が一丸となって、現場組織のブラッシュアップを図っていければと考えています。業務システムを他社とは違うレベルまで底上げして、「いすゞの開発は他社とは違う」と感じてもらえるようにしていくのが目標です。
INTERVIEW 4
-
-
- Y.M.
-
車両研究第二部 主任研究員
機械工学専攻 修士課程卒業
2008年入社
主に安全装置の研究を行っています。
入所以来、操舵系や車両を安定化させる制御などのシミュレーションを
手がけてきました。
今はドライバーさんの運転データを集めて、安全走行に役立つように
数値化・数式化する、というのが研究テーマです。
-
-
ガソリンスタンドでバイトをしたことで車に興味を持つようになり、大学は機械科を選んだんですが、研究室では、夜遅くなると、女性の私を心配した先生に早く帰されてしまいました。夜中のうちに研究が進んでしまうよりも、自分自身で納得できるようにしたいと大学院に進みました。
一つのことを考え続けるのが好きなんです。どうしても解けなかったものが夢の中で解決した、ということもありました。とにかく取り組み続けること。そうすると何でもだんだん面白くなってくる。「やりたいこと“を”する」よりも「やりたいこと“に”する」というのは大切なことだと思います。
-
-
仕事柄データを取ることが多いのですが、想定していたデータの所々に、想定外の数値が出てくると、ワクワクします。「どうしてこんな数値に?」「原因は?」と、どんどん考えることが増えてくるのが面白いですね。想定外のことを楽しいと感じられる人なら、すばらしい職場になるはずです。
自分の考えをきちんと話すことも大事です。背景が違う人と一緒にものをつくるためには、お互いが考えていることを全部出し合い、なぜそう思ったのかまできちんと伝えることが重要です。きちんと自分なりの判断をし、説明を怠らない人。そういう人と働けたらいいなと思っています。